友人宅に、きれいな真っ白いメス猫がいる。 だけど名前は「シマ」。 シマネコではないのに、とにかく「シマ」。 でも、ちゃんと理由はある。
その猫に会えば、理解する人も多いはずだ。 雰囲気が、まるで「岩下志麻」っぽいのだ。 特に目元が、映画で見た岩下さんにそっくり。 つまり、「志麻」の「シマ」。 しかも、子猫の時分から、相当に気が強かった。 まるで「極妻」になりそうな気配があった。
実はこの猫を、もらおうとしたことがある。 「シマ」が生後3ヶ月ぐらいの頃だ。 友人宅で子猫が増えすぎ、少し困っていた。 当時、我が家は共稼ぎで、昼は猫が一匹きり。 遊び仲間にいいと思い、もらうことにした。
だけど、我が家の元猫のキゲンが相当に悪い。 家に入れただけで、僕にまでウナッテ怒った。 「シマ」のほうは、人間とも全く気が合わない。 「お見合い」は完全に失敗だった。
原因は、人間の「ルール違反」だったと思う。 僕たちは元猫をしつけ、家のルールを教えた。 同時に、元猫も僕たちにルールを示していた。 家のナワバリに「3名の家族」が元猫の主張。 他の猫に関わることは、ルール違反らしかった。
例えば、僕がよその猫と遊んで帰宅する。 元猫は臭いで怒り出し、僕の手を噛んだりした。 それをヤキモチと思い、可愛いと感じたのだが、 猫にすれば「ルール」を主張してもいたのだろう。
「シマ」にしてもそうだったのかも知れない。 目立つ猫だったから、相応にかまわれたはずだ。 友人も気付かぬうちに深い関係ができていた。 その友人の手から直接に手渡され、他人の家へ。 そこで無理やりに新しい関係を強要された・・・ 「シマ」にとれば、そんな思いだった可能性もある。
結局、「シマ」は友人宅に戻った。 元猫は一晩「家出」し、その後3日もイジケテいた。 親密ならば、ルールも厳しいということなのか。
今では「シマ」もすっかりオバチャン猫になった。 思ったとおり、かなりのアネゴ振りだそうだ。 |