「しまねこ家」 夫への注意書き
まったく似ていない、気味の悪いモノ真似は、 あなた自身の安全を損ねる恐れがありますので、 スベり過ぎに注意しましょう。
by妻
ドラマ「ガリレオ」の福山雅治風に、 「実に非科学的だ。しかし、興味深い」と、 無謀なモノ真似をしたくなる出来事だった。
2005年10月21日、明け方の3時過ぎ。 我が家のメスの「しまねこ」が亡くなった。 コタツの側、妻のヒザの上で。 結婚後、初めて亡くした家族だった。
そして去年の10月20日、土曜日。 夕食は、一日早いが猫の3回忌メニュー。 と言っても、鶏のササミと赤身のマグロだけど。 ウチの猫は、この二つが特に好きだったから。
まっ、生身の人間には居酒屋メニューだけどね。 当然のように、夫婦は酒盛りへ・・・・・・
「オ〜イ〜! マグロがあるぞぉ〜! 食べたかったら、化けて出て来ぉ〜い!」
上機嫌になった妻、猫の写真を見上げて叫ぶ。
「僕なんてね、僕なんてね・・・・・ ササミ食べちゃうぞ」
ちょっと、迫力がない。
しかし、どこが追悼なんだか。
生前、とても面白いエピソードの猫だったから、 写真を見上げては茶化し始める。 猫も漂いながら、そりゃ気分が悪かっただろう。 そして夜中過ぎ、居酒屋騒ぎは終了した。
ベッドに入り、妻はあっさりと眠りに入った。 しかし僕は眼がさえ、、なかなか寝付けない。
(寝場所を変えてみるか)
僕は居間に行き、コタツにもぐって横になった。 ビデオやFAXの表示等で、ぼんやり薄明るい。 でも、なんとかウトウトし始めかけた。
だが・・・・・・・
しばらくして・・・・・・・
「スタン」
ベッドのほうから、軽い、短い音が聞こえた。 それも、何か生き物が着地したような。
(へっ?)
「ミャー」
(ヘッ?? 猫の声??)
確かにそれは聞こえた。 それどころか、こちらに歩いて来る気配もする。
緊張で、金縛りっぽい感覚になる。 だけど頭の中だけは起きている。 そして仰向けの胸の上に、
猫がいたぁああ!!!
生前、毎朝に僕を起こしに来たときと同じ姿で。 正直、ちょっと怖かった。
でも何故か、泣きたくなるような思いにもなった。 思わず、名前を呼んでいた。
「@@@@@ちゃんかい?」
自然に、コタツから手を出して触れようとした。 そうしなければならないような気になっていた。 その時・・・・・
猫の影が、スゥーっと消えた。
寝ぼけてはいなかったと思う。 やけに、はっきりとした感覚だった。 ビデオの時計を見たら、明け方の3時過ぎ。 ぴったり2年前に、猫が亡くなった時刻だった。
結局、僕は眠ることができなかった。
朝になり、目覚めた「幽霊探知機」にも話した。
「ふーん、あなたが見たんだ」
妻、特には驚いてはいなかった。
「何も感じなかった?」
「きっと、最初アタシの側に来たんだわぁ だけどアタシって起きないでしょう、 それで諦めてそっちにもいったんじゃない」
やけに、アッサリと語る。
「それとも・・・・・ あなたは普段は見えないでしょう、何も。 見えそうな日に来たんじゃないの、きっと」
言われればそんな気にもなった。
特に強く思い出していた日だったものね。 一日中、考えてたし。 心が「共鳴」したのかも知れない。
仮に寝ぼけてたんだとしてもだ、 それだって心の表れなんだからいいか。 そう思い込むことに決めた。
今だって、PCの回りを漂ってるかもね。 妻だって、いつもいつもと見える訳じゃないし、 意外と毎日いたりしてね。
だったら、早く生まれ変わって来い。 生身のお前と、また遊びたいんだ、僕たちは。 |